20代の頃の話やが これも乞食の話し第二弾
梅田の阪急紀伊国屋書店近くのベンチで人を待っていた
3人掛けのベンチの真ん中
ベンチの横にごみ入れが置いてある
じっと待っていたら 汚い乞食が近寄ってきよった
目当てはゴミ入れの中の残飯や
手を突っ込んでごそごそしてたかと思うと
おもむろにリンゴの皮のようなもんを持ち上げて口に入れた
そしてまた探りだす
今度は持ち上げた紙袋の中からパンの端みたいなやつを見つけ また食い出した
早く向こうに行ってくれないかな〜
そしたらどうや! え!
突然 横に座りよった どうすんねん
なんかすえたような気持ちの悪い匂いが鼻についた
暫くしたらどっか行くやろうと
我慢して座っていたら
あろうことに向こうから
乞食の達公のような奴が
また近寄ってきよったで
なにか顔 にやついている
奴もまたごみ入れを探り出した
隣人のたまらん匂いが波のように漂ってさらに増幅 もうあかんわ!
我慢の限界にきた
腰を上げて避難しようした
まさにその時 もう1人の達公が
逆隣にガッツリ座りよった
乞食に挟まれた えぐぅ〜
「こりゃ たまらんわ」
ビルの中を風が通るたび
えも言われん痺れるようなきつい匂いがぼわっとやってきて 吐きそうになった
なんでこうも わしゃ乞食に縁があるやろな きつ~~~
