秋が過ぎ 空から白いものが落ちてきた
みーちゃんのお家のお庭も
だんだん白くなってきた
「みーちゃん 12月だね」
ママがコタツでミカンをむきながら
「もうすぐクリスマスだね」
そっとささやいた
「サンタさん 家にも来るかな~ ね!ね!」
「きっと来るよね」
みーちゃんはクリスマスが来るのをとても
楽しみにしています
去年はコロナでサンタさんは来れなかった
そうママが言ってた
でも今年はきっと来るよね
みーちゃんとママはとても仲良し
パパがいなくなってから…
でも淋しくないもん
いつも一緒だよってママが言ってた
「みー? みーはサンタさんに何をお願いするの?」
「みーはピンクのおままごとセットがいいな」
「保育所のランちゃんがもってたもん」
「サンタさん 届けてくれるかな~」
「みーがいい子にしてたら届けてくれるよ きっと」
ふと窓の外を見ると いつしか雪がいっぱいいっぱい降っていた
みーちゃんはどんよりした空から落ちてくる雪をずっと見ていた
心優しきサンタさん やせっぽっちのサンタさん
今年こそ良い子のみんなに プレゼントをたくさん届けようと
今が一番の大忙し 大きな袋にたくさんのプレゼントを
詰め込んでは そりに乗せます
「去年はみんな大変だったな 世界中にコロナの嵐が吹き荒れて
私の出番もなかったもんだ」
そういうと大きな袋を「よいしょ!」とかついだ
あまりに大きな袋を担いだもんだから
「おっとっと…!」
後ろによろけて尻もちをついた
「大丈夫かな~ こんなやせっぽっちで…」
トナカイさんが心配顔で言った
やせっぽっちのサンタさん よろよろよろよろ 大丈夫かな
みんなのお家に向かいます 大きな袋が目印だ
よろよろよろよろ 飛んでくる
来年も それからずっとサンタさん
お家に来てね
世界中からコロナがなくなり
戦争がなくなり 子供たちの笑顔が
戻ってきますように…